【国試頻出】「心タンポナーデ」とは?

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今回は、医療系の国家試験でもよく出題される「心タンポナーデ」について簡単に解説していきたいと思います。

次の順で解説していきたいと思います。

1.心タンポナーデとは?
2.主な症状
3.主な治療法
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心タンポナーデとは?


 心タンポナーデとは、簡単に言うと、心臓が何かしらの影響で圧迫されている状態のことです。

心臓というのは、心のう膜という膜に包まれており、その膜と心臓の間に水などが溜まってしまうことなどで心臓が圧迫されてしまうことがあるのです。

主な症状


主な症状はこちらです。

・CVP(中心静脈圧)上昇
・血圧低下
・頻脈
・奇脈

まず、心臓というのは、拡張した時に血液が心臓に流入し、収縮した時に血液が排出されます。

心タンポナーデになり、心臓が圧迫されていることで、上手く拡張することができないために、十分な血液が心臓に流入しなくなります。


それにより、心臓に入ってくる血管(=大静脈)に血液がうっ滞することになります。
これが、CVP(中心静脈圧)の上昇です。

また、十分な血液が心臓に入ってこないということは、十分な血液を排出することもできなくなるということです。
すなわち、血圧も低下します。

さらに、血圧が低下することによって、それを補おうと頻脈になります。

これが、心タンポナーデの主な症状の流れとなります。

ここで追加しておさえておきたいのが、奇脈です。
奇脈なんて言葉、初めて聞く方も多いと思います。

奇脈とは、簡単に言うと、深呼吸した時に脈が弱くなる症状のことです。

心臓とは、肺に囲まれるように位置しており、肺と非常に近い位置関係にあります。
そのため、肺が膨らむとその分心臓が圧迫されることになります。

そのため、心タンポナーデになっている状況にプラスして、肺の影響でさらに心臓が圧迫されることで脈が弱まってしまうことになってしまうのです。
これが、奇脈です。

この症状は、患者さんに深呼吸をしてもらいながら脈を診ることでわかる症状であるため、看護師などでも比較的見つけやすい症状であると言えるでしょう。

主な治療法


心タンポナーデの治療は主に2つです。

・心膜穿刺
・ドレナージ

心タンポナーデの治療法は、心膜内に溜まった水を排出することが主な目的であるため、穿刺やドレナージをすることで改善することが多いです。

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